あるシニアの女性が、「私はもうこの年になったから、自分の考え、性格に合わない人とは付き合わないの。誰とでも協調する生き方など、この年になってやっても仕方がない」と話された。
今、どちらかというと、いろんな本で老後の生き方はこういう生き方を推奨されている気がする。「もう好きなように」。同じ土俵でないと相撲は取れない。
でも、私はそう生きたいとわかる気もするが、人が発する言葉の裏には、その人が抱えているいろんな事情の中から、その発言はされるし、発言せず押し黙る人もいるのだと思う。
もう亡くなってしまったが、伊集院静さんの「人はそれぞれ、いろんな事情を抱えて生きている」という言葉が私はとても好きだ。だから私はどんな人の言葉もでも、また言葉を発せない人でも私は受け入れられる心の幅、キャッチャーミットの幅を広くしたいと思う。
人の痛みがわかる人間でありたいと思う。