私は、長野市松代町西条という地蔵峠を挟んで上田市との境の部落(約600世帯)の集落に住んでいます。集落は7つの地域に分かれ、私は北組という60世帯のとこに生まれてこの方大学、前職時代を除きほぼ通算50年以上住んでいます。高齢化率は40%を軽く突破し、周りを見るとほとんど70歳以上です。
その面々が猪で荒らされる畑の防護のために毎年春と秋、山際に取り付けた(これもボランテアで)防護柵の補修に総出で取り組みます。防護柵を取り付けてもう10年以上たつでしょうか。猪も利口で、頑丈でとても人間には越えられない防護柵を壊したり、飛び越えたり人間様との知恵比べを毎年繰り広げ、我々を悩ませ、力仕事を強要してくれます。
もうそろそろあきらめてくれても良さそうなもの、毎年必ずどこか弱点を探しけもの道を作ります。
今年はここに、台風で杉の木が何本も倒れ、これまた撤去しなくてはならないおまけまで、ついてきてしまいました。
肉体的にはみんなほぼ70歳超えているので大変なのですが、冒頭に触れたように、この作業が地域のコミュニティーの醸成に役立っています。
高齢化になればなるほど外に出ないので、こうした山に入るというのは、ストレス解消にも役立っているのです。