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サキベジブログ

星飛雄馬アスクに現れる。


 先日アスクの営業マン募集のため新聞に以下の内容の募集広告を出しました。普通の広告表現をしてもつまらないので、見出しとして

 「外面のいい人、歩きの早い人、星飛馬の世界がわかる人、広告業界に新しい風を吹かす人、意欲のある人」
 正社員 営業職 募集

 こんな内容です。見るからに時代錯誤のブラック企業のイメージです。
 広告効果はそんなに期待できずとも、一定の会社のPRに繋がればそれも良し。
 星飛雄馬の世界など、若い方にはご存じないかもしれませんので。

 1970年代少年マガジンに連載された「巨人の星」
 梶原一騎さん原作。
 父一徹に血を吐くような練習を課され、立ち上がっていく根性物語。
 今の時代ではとても受け入れらえないストーリーですが、当時私は水曜日少年マガジンが発売になると行きつけの、食堂、喫茶店でむさぼり読んだものです。
 「巨人の星」が描く舞台と「働き方改革」の世界は真逆。
 今や「星飛雄馬の世界」等遠く幻と消え去ってしまった。

 でもこの激動機の今こそこの星飛雄馬が求められている。
 と、私は確信しています。

 普段募集出すと、こちらのお眼鏡にかなう人はなかなか応募来ないのですが、応募者そのものは数人は来ていました。ところが流石にこの表現ですから、一人も応募はありませんでした。
 ところが1週間過ぎて一通の応募がきました。しかも富山県の大学の封筒できたのです。

 新卒の大学4年生。ここ数年の就職戦線は学生の完全な売り手市場。金の卵で引っ張りだこの学生が、11月まで就職決まらず残っているとは。
もうただただビックリです。

 すぐ電話しました。携帯がつながり今実家の中野にいるとの事。
 「すぐ明日面接可能か」
 確認したらOKとの事。
 翌日早速面接しました。

 「富山の学生なのになぜ長野の新聞に出したこの広告を見たのか。」
 「自分が見たわけではないです。実は父が見つけ、おまえ、変わった会社の募集が出ているから受けてみたらどうか」と言ってくれたんです。
 私はこの父に感動しました。
 ブラック企業を想定させる内容の広告から、逆にその会社の真意をつかんで子供に受けてみたらと言える親が今時いることにびっくりしました。まだまだこの世の中捨てたもんではないとつくづく感じました。

 この父親はひょっとしたら、星一徹かもしれない。

 学生の目の輝きが違うのです。爽やかで、精悍です。
 しかも質問していくと、中学、高校、大学と野球一筋。大学ではずっとキャプテンだったので、北陸の大学リーグ戦の試合がすべて終わるまで、就職活動はできなかった。いよいよ全部の試合が終わり、これから就職活動を始めようと思ったら、もうほとんどの企業の採用が終わってしまって、今年は諦め、来年受けようと思ってました。

 父親も素晴らしい人。就職活動もせず、大学の野球に没頭している息子に文句言わず、暖かく見守れる。素晴らしいお父さんです。

 彼に、うちの会社はブラック企業で厳しい会社。でも、夢とビジョンはけた外れに大きい会社。
 今、少しの人はアスクを知っているが、以前は99%の人はアスクをしらなかった。
 でも1%の人が君がアスクに入ると言ったら「おめでとう。いい会社に入れたね。と称賛してくれる」
 このようにして入社してきた人たちで私達はアスクの歴史を刻んできた。
 君も是非仲間になってともにこれからのアスクを作ってほしい。道は無限大にある。

 私は一発でOK.
 後は君次第。厳しいブラック企業なので十分家族とよく相談して結論を後日聞かせてほしいと面談1時間終えました。

 久方ぶりにいい青年に出合った。

 そして一週間。

 「お願いします」と電話があった。