私は朝起きるのが早い。起きるとまず外に出る。 まだ暗いが、太陽さんが登る方向に向かって、手を合わせ太陽さんに向かって
「今日も命をいただきありがとうございます。今日も光り輝く命をお与えください。そのために朗らかに、安らかに、喜んで働きます。」と誓う。
そして「妻もおかげさまで昨日も無事過ごせました。だんだん良くなってきました。太陽さんのおかげです。 今日もお導きの程よろしくお願いします。」とお願いする。
こうして1日がスタートする。
まさか人生の後半でこんなドラマが起きるとは想像すらできなかった毎日だが、日が昇り暖かくなると、妻の歩行訓練のため外に出る。疲れると 縁側で肩を寄せ合い、散り始めた紅葉を見る。
こんな穏やかな時間を過ごす人生の後半を良しとし、日々送る。 いろいろあった75年間の人生の中で、「神様が私に最後、静かな時間を私たちに与えてくれた」のだと
今、思う。