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サキベジブログ

ウン(運)がつくお話し


 農薬を使わない有機栽培の農作物が人気ですが、私の小さい頃(小、中学生)、今から55年以上前は有機肥料が当たり前、汲み取りトイレだったので、溜まった人糞を桶に入れ天秤棒の前後2桶を担いで、畑にまいていたのが日課でした。
 そんなトイレで育った私なので、社会人になって東京支社に転勤になり、うんこがたまらないトイレにびっくりして、こんな挨拶文を作りました。「おつりの来ないトイレの東京支社(銀座)に転勤になりました。お近くにお越しの際は是非お立ち寄りください」「おつりの来ないトイレ…?」「ポチャンと落ちた反動の水滴が尻にとんでこない」理解できる人は…。
 あれから20年、今や水洗からウォシュレットになりトイレ事情はすっかりよくなり、おつりも来なければ、ウンコもつきません。運もつかない…?運まで流してしまう…?

(場面が変わって)
 先日、高速道路のサービスエリアのトイレで起きたことです。早朝、岡谷に行く用事があり、上信越高速道に入り快調に運転していたのですが、途中もようしてきて、梓川サービスエリアのトイレ(大)に駆け込みました。「う~ん、スッキリした」終わって意気揚々再び岡谷に向かいました。
 ところが、フト“待てよ”いつも首にぶら下げている黒いバッグがないぞ。“ウンコだけではなく大事な黒いバッグも置いてきたかな?”みどり湖サービスエリア“に飛びこみ、車内を探しました。案の定バッグはありません。「バッグが無い」「トイレに置いてきてしまった」バッグには財布、名刺、ノートが入っています。財布には運転免許証から保険証、銀行カード、諸々クレジットカード」もしこれが見つからなかったら“アウト”。もう真っ青を通り越して“顔面蒼白。売店のお姉さんも私の血の気のない顔で、事情をすぐ察したのでしょう。梓川サービスエリアの電話番号を教えてくれました。ところがドッコイ、電話が通じない。「業務が終了しました。また、おかけ直しください」とこれでは24時間サービスエリアの機能を果たせないじゃないか」自分の不注意を忘れ、サービスステーションに文句を言っている恥ずかしい自分がいました。
 なかなか解決しない様子を見たみどり湖SAの店員さんが、見るに見かねてご自分の携帯で、何とか梓川サービスエリアとつないでくれました。私に電話を差し出してくれ、電話口の人に事情を説明しました。待つこと数分(ほんの数分だったのですが、えらい長く待たされた気分でした)なんと、黒いカバンがあったのです!まだ私にトイレでの運がついていたのです。昔の「お釣りのウン」ではない、最高の“運”がついていたのです。
 しかも、しかも、拾ってくださった方がなんと松代町「藤田瓦商会」の藤田社長だったのです。藤田社長も急いでいたので、拾ったことに関して調査書を書く時間がなく、名刺を置いていってくれたのです。当然落とした人が“私であるなんてことを藤田社長は全く知らないのです。後日、電話でお礼のご挨拶をしたら、なんと藤田瓦商会さんが所属するライオンズクラブで私の”サキベジの健康“についての講話を聴いて下さった人だったのです。
 世間の狭さと“ウンコ”と“運”の関係、つくづく思い知らされた出来事でした。

小山秀一