週末都内の上場会社に勤めているTさんという方が相談に訪れた。約35年彼との交流はなかったが、一か月ほど前電話があり相談に乗ってほしいというという。灼熱の中都内から車で来られた。
「自分はまもなく60歳になる。残念ながら出世競争には負け役員にはなれない。60歳の定年のあと5年は嘱託で残れるが後輩の下で働くのはみじめだ。長野の実家に88歳の母親がいる。母親は一人で自立できているが、子供も独立し妻も長野に戻ることを賛成しているので、母親の面倒見るために、長野に戻りたいがハローワークやあっせん会社いろいろあたったが、タクシー運転手か生命保険、住宅会社の営業職しか就職先がない。いいとこあるでしょうか。」こんな相談だった。
私が創立当初お世話になった方の息子さん。当時その方は自分の息子が上場会社に入った。必ず出世すると誇らしげだった。
「第二の人生あなたは何を求める?まだお金が必要か、それとも人に喜ばれる第二の人生のやりがいか、」等いろいろお聞きしたが、私の結論は厳しい指摘だった。
「今の会社にいればあと5年長野に戻って入らない多くの収入が入る。その収入はあなたの変なプライドを打ち破るための収入と捉え、5年後以降の人生をどんな人生を送る生き方をするか考える期間、今のあなたの考えではお母さんのためと言いつつも、お母さんを隠れ蓑にしているだけで、お母さんには迷惑な話。私の息子がそういう考えで帰ってくるとしたら同居はさせない。お母さんの為と言いつつ自分の弱さに逃げてはいけない。まだ崖っぷちに立っていない。第二の人生をやりきる、という覚悟ができない限り、中途半端で天秤かけているのであれば小山はどこかの会社を紹介することはできない。腹が決まった時点で再度行き会おう。」
と厳しいアドバイスだった。
働き方改革と盛んに言われるが、働くほうの意識もまだまだ、猛烈時代から抜け出していない。自分の人生なのだ。定年後束縛から離れ、責任を終えた年齢を迎えたのだ。自分のために使ってもいいのでは。と思う時間だった。
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