長い人生失敗の連続なので、反面教師で色んな相談事が来る。
時には絶句したり、冒頭こんな難しい相談応えられるか不安がよぎる相談事もある。
今回もそうだった。
しかも、その相談相手わざわざ長野県南信から高速道乗って２時間かけて私のところに来られた。
責任重大。
相談事は「結婚したいのですが、相手が見つかりません。婚活パーテや婚活アプリ活用してますが、見つかりません」
年齢は「４４歳」しかし見た目は３０代。ハンサムだし、笑顔もある。結婚していて何ら不思議でない顔形、風情。
本人も結婚を拒否しているわけでないので、望んでいてなぜ見つからない。はてはて。。。。。

私の相談姿勢の基本は、まず相手の話をよく聞くこと。３０分以上は相手に話していただいた。
私はただひたすら、頷きながら聞き及んだ。
「高校を中退し、運輸会社、警備会社に努め、その後７年の引きこもり、回復して両親の自営の手伝い、今は南信の中堅企業に勤めて４年になる。物流の仕事に携わっている。」
「しかし結婚したいと思っているが、相手が見つからない。気が付いたら４４歳になっていた。」

私の第一声は
「大丈夫。あなたなら素敵な人が見つかりますよ。」
本心で私はそうおもった。大丈夫だと。私の第一声を聞き相談者の顔にも赤みがました。
「あなたは今まで辛い体験をしっかり乗り越えてきた。大丈夫、いい人と出会いますよ。」
「わかりました、ありがとうございます。ついては具体的に私は何を実践すればいいですか。」
「１、生活リズムをきちんとすること。例えば、土、日も平日と朝同じ時間に起きること。
　２、逆らわないこと。特に両親、上司。自分は理不尽と一瞬は思ったとしても、それすら判りました。
　　　と、逆らわないこと。
　３、あいさつをすること。　挨拶は相手からの返事を待ってするものではなく、自分の存在を相手に知らしめるために行うことなので、
　　　相手が返事をするかしないかは関係ない。
こんな実践項目を提示しました。本人１に関しては、
「ほぼ出来てます。２に関しては、父親が日曜日ぐらいゆっくり寝ていろ。ということに反発してましたが、
この実践はこの父親に対してもそうするのですね、上司にも結構反発してましたので、先ずやってみます。」
「３に関しては、目からウロコです。会社の事務員さんに僕から挨拶しても返事はありませんし、ましてへそ曲がりな上司は私があいさつしても返答はありませんでしたので、いつの間にかこんな人たちにあいさつなんかするもんかと、人を見て挨拶してました。
あいさつはそんなもんじゃないのですね。意味が良くわかりました。やってみます。ワクワクします。」

その後仕事上のこと。上司との接触の方法。部下の指導法のこと。婚活パーテーのこと、婚活アプリのこと。
自分が商工会議所等に働きかけて、婚活パーテーを主催すること等楽しく彼にアドバイスした。

冒頭こんな難しい問題応えられるか不安だったが、いつしか長年の友達のような会話が持て、相談を閉じた。
何よりも来た時より、彼の目が輝き、「長野に来てよかったです、思い切って相談してよかったです。」
の言葉に私自身も軽やかな気分になった。