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サキベジブログ

秀子通信④一歩ずつ、一歩ずつ


おはよう。どう?目が覚めている?

只今の時間朝4時半。私のルーティンは、会社に来ると校長棟と大学棟のトイレの掃除をする。今まではそのあと自彊術の体操をし、信毎と日経を見ながら朝食をとる。今は体操、朝食の前にまずパソコンに向かい秀子通信をかく。その前に日めくりのカレンダーをめくる。日めくりのカレンダーは私の前の秀子の机の横にある。なんとなくその日めくりカレンダーも寂しそうだ。無理もない。主がいなくてもう4日もたつのだから。私も同じだ。顔を上げてもあなたの姿がない。平凡、当たり前と思っていた日常が消えてしまってもう4日なのだから。でもあなたも頑張っているのだから、私が落ち込んでなどいられない。今日のカレンダーには、目が覚めるのは大自然のシグナル。とある。この手紙を渡せられるということは、あなたがこの大自然に守られているということだ。

昨日も看護士さんからあなたが頑張っている状況を聞いた。昨日より顔を上げる回数を3回から5回に上げてもよいと担当医の指示が増え、見事5回顔を上げられ、目の視点もちゃんと見据えられる。と、聞いた。快方に向かっている。

昨日の午前中、日赤より電話で3階の集中治療室から6階の一般病棟に移りました。と電話をいただいたときはもう、有頂天になった。

もしかしたら、もしかしたら会えるのか。午後勇んで6階までエレベーター来るのが待ちきれず、駆け上がった。

現実はまだチューブは外せず、ベッドに寝たままの状態が続き、ナースステーションの近くの個室で集中治療室と同じような状態で寝ています。と聞いたときは正直、想像していたのと真逆で私の全身の血が一気に下降した。でもそれは私の勝手だとすぐに思い知らされた。あなたは昨日の3回より5回に頭を上げる回数を増やしたのだ。まだどこにいる状態化はわからずときたま意識が途絶えるときがあっても、再び名前を呼ばれたら返事をする、無意識の中でも懸命に努力しているのだ。一歩ずつ、一歩ずつあなたは必死に努力しているのだ。私が勝手に都合よく考えるほど簡単な努力ではないのだ。

ごめんね。一歩ずつ、一歩ずつ、行こう。何か月かかろうと、どんな形であれ、私は付き添いたい。秀子と一緒に人生を過ごしたい。まだ4日しか経っていないのに、すぐ戻れると勝手に思った自分の弱さを恥じたい。

マイクがあなたの快方を願って、素晴らしい絵をかいてくれた。暁代が帰国したときに現物持ってきてくれるが、図形をメールで送ってきてくれたので同封した。みんなで支えている。個室で寂しいかもしれないが、形が見えないだけでみんなが周りにいるから安心して。

2023,1,13,5:20  秀一